『メガトレンドとコロナ禍』(遠藤副会長)
2021.06.02
お知らせ
愛媛県経営者協会副会長 遠藤 辰也
(住友重機械工業㈱ 専務執行役員 愛媛製造所長)
この度、愛媛県経営者協会の副会長を拝命いたしました、住友重機械工業(株)専務執行役員、愛媛製造所長の遠藤でございます。正常な経営権の擁護と健全な労使関係の確立、そして県内産業の発展と企業経営の活力向上に努めて参りますので宜しくお願い申し上げます。
さて、昨年から続くコロナ禍は我々の経営環境にも多大な影響をもたらしています。弊社でも社内での在宅勤務やリモート会議などコミユニケ-ション改革はもちろんのこと、販売している機械装置のリモートメンテナンスなど、可能な限り人流を削減し3密を避ける活動を推進しています。
しかし、これらはよく見ると、働き方改革、物流変革、遠隔化/自動化などであり、このコロナ禍以前からもともと存在していたもので、所謂、この社会の『メガトレンド』の一部なのです。ただ、このコロナ禍がそのタイムスケールを一挙に縮めこれを加速させたとも言えます。
そもそも、これらメガトレンドはこの現実社会における不合理を廃し、より人間らしく安全で豊かな生き方を求める指向があり、集団生活を束縛するコロナ禍が、どちらかと言うと各個人の多様で自由な生き方を誘導、活性化するメガトレンドを促進していることは、(皮肉ですが)ある意味必然なのかもしれません。
一方、コロナ禍が現在与えている大きな社会的な不合理に目を向けてみると、持続可能な豊かな生活を阻害する環境問題の不合理とも重なり、それが最優先のESG課題でもあるカーボンニュートラルへの動きを更に後押ししているとも考えています。
まさしく今、時代は変節を迎えており、我々経営者はコロナ禍に後押しされているこの『メガトレンド』に、如何に適応できるかが試されているとも言えます。その為には正しい経営と健全な労使関係が不可欠であることは言うまでもありません。微力ながら本協会のお役に立てる様、精進致しますので、宜しくご支援のほどお願いします。